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当ブログをご覧いただきありがとうございます。相続税専門の税理士の岡田隆行(okatakatax.com)です。
事務所のホームページとブログのサイトを見たという方からお電話をいただきました。事務所のホームページとこのブログを始めてから4年あまりになりますが、最近少しづつお問い合わせが増えてきている実感があります。ありがたいことです。
☞ 「なんで」ではなく「どうすれば」と思考をめぐらせる 相続税理士のネット営業

できるだけ高く
お問い合わせフォームからメールでということもありますし、たまにお電話もいただきます。
お電話では開口一番「先生の事務所は何パーセントでやってもらえますか?」というお問い合わせが数回続きました。
大相続時代の到来を受けて、相続税申告代理業務に参入する税理士も増えて値下げ競争になっていることを実感していました。
ところが、今回いただいたお問い合わせは「できるだけ高く申告したいが、そういう依頼を受けてもらえるのか」というものでした。
お問い合わせの肝は、相続人の方がいわゆる「硬いお仕事」に就いている関係上、申告書提出後に税務当局から指摘を受けて追徴課税などを賦課されるのは困るからあえて高く申告しておきたいということのようです。
こういった観点からのお問い合わせは初めてなので面喰いました。
ただ、税理士が目途とすべきはは「1円も安くなく、1円も高くない適正申告」です。
適正な申告書の作成、提出、納税が理念なので、当局から指摘を受けるのが嫌だから、最初から高めに申告しておくというのはちょっと違うのですが・・・
といったことを先方にお伝えしようと努めはしましたが、お伝えできたかどうかは不明です。
保険をかける?
あってはならないことですが、税理士の中には当初申告で、相続開始時点において実際にはありもしなかった現金を加算するなどして相続財産を水増しした申告書を作って提出しておき(この行為を”保険をかける”というのだとか)税務調査で何か指摘を受けた際に、かさ増ししている事実を開陳して「これを考慮してくれ!」と凄む方もいるそうです。
水増しした申告額では確かに追徴課税はされないかもしれませんが、明らかに納税者に対する裏切り行為であり、当然のことながら税理士法の理念から逸脱しています。
何よりそんなことをしてしまったら、何のために一生懸命評価手法を駆使して可能な限り不動産の評価を下げるなどの努力をしているのか分からなくなってしまいます。
ハイ!評価下げて!ハイ!現金上げて!
手旗信号ではあるまいし俺は一体なにやってるんだろう・・・と自分の中で葛藤が起こらないのかなと私は不思議に思うのですが。
当事務所は王道の方針で運営をしております。よろしくお願いいたします。
【きょうのお仕事】
相続税申告のお客様へ最終のご説明と申告書控えの納品。相当な税額を見込まれていたようで、喜んでいただけました。適正申告で喜んでいただけてありがたいことです。
【きょうの料理】
イサギの煮つけ。最近は天然もののほうが安価に手に入ります。ごちそうさまでした。

