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米国イェール大学医学部精神神経学科卒業で医師の筆者が、現代人脳の疲れを「脳科学×瞑想」をもちいる癒やし方を、イェール大学研究員の日本人女性と同大学の教授”ヨーダ”とのストーリー形式で解説した癒しの実用書です。
「頭の中のサル」を飼いならす法
「頭の中のサル」とはなんでしょうか?
想像してみるとなんとなく分かりませんか?
油断していると頭の中に勝手に浮かんでくる煩悩、いろいろな悩み、不安、過去の行為についての後悔などのいわゆる雑念のことです。
ほうっておくと勝手にぎゃあぎゃあと騒ぎはじめて、収拾がつかなくなってしまってネガティブな感情になるときってありますよね。その頭の中のサルへの対応法です。
大切なのは、「考え」に対して傍観者であり続けることなんじゃよ。人間というものはあたかも考えを自分自身だと思いがちじゃ。とはいえ本来自分というものは、たんなる容れものにすぎん。駅と電車を同じものとすることがばかげているのと同じで、自分と雑念とを同一視する必要はどこにもない。」
最高の休息法/久賀谷亮 ダイヤモンド社
たとえ話として、自分を駅のプラットフォームと考え、思い浮かんでくる雑念をサルがぎゅうぎゅうにつまった電車と考えるのだそうです。サルの電車が自分のいるプラットフォームに入ってくる。自分がその電車に乗り込んでゆく必要はありません。
乗り込んでしまったら、ぎゃあぎゃあ騒ぎ立てるサルたちの渦中にはまり込んで、その喧噪でまいってしまうでしょう。
そうではなく、そのぎゅうぎゅうの電車をただ傍観してみる。サルでぎゅうぎゅうの電車、中でサルがぎゃあぎゃあとわめきちらしている電車をただながめてみる。
そういうイメージを訓練によって獲得することで、自分へダメージをうけないようにしてしまいましょうという教えです。
どんな考えも一時的にやってくる客人
ひとりでいる時に限らず、ひととかかわっているとなおさら、相手がだれであれなにかしらの感情がそこに動きます。
それがよい感情のこともあり、悪い感情のこともあり。ひとのそのときの言動にたいして、ついついその場で感情的になってイラっとしたり、言い返してやろうかと思ってみたり、懲らしめてやろうかなどと考えたりしますよね。
でも、その感情を傍観してその場はやり過ごして、後になって考えてみるとそのこと自体はなんてことのないことだったりします。というより、ほとんどのことは、なんてことのない取るに足らないことなんだ、ということが分かります。
【きょうの料理】
大根と鶏むね肉の甘みそ煮です。
今年初どれの大根はレンチンして、鶏むね肉はさきに蒸し焼きにしてひと口大にカットして、すこし煮詰めたみそ・みりん・酒にからめたらできあがり。
大根葉のレンチンおひたしで彩りと栄養をプラス。