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当ブログをご覧いただきありがとうございます。相続税専門の税理士の岡田隆行(okatakatax.com)です。
税務署では令和7年1月から申告書等の控えへの受付印押なつを廃止しています。紙申告に固執する納税者や税理士へ電子申告を促すための方策(嫌がらせ)ですが、やむを得ず紙申告せざるを得ない場合、どのように申告書提出の証を立てればよいのでしょうか。
☞ 相続税申告書を自分で作るのはお得か? メリットとデメリット 1
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税務ソフトの制限
ひとつの相続税申告の納税者が計11名の案件に関与することになりました。
被相続人には子がなく、兄弟と甥姪が法定相続人だったのですが、兄弟の孫が死亡生命保険金の受取人に指定されていたことから納税者が増えてしまったのです。
私が使っている税務ソフトベンダー(JDL)では相続税のソフト自体は1件につき納税者30名まで対応しているのですが、電子申告が可能なのは9名までという制限があります。
結果的に本案件では紙ベースで申告せざるを得ません。
国策とはいえ
国税庁のホームページで確認したところ、受付印の押なつは廃止したが当面の間「申告書の提出について」と題した「本日、書面で提出された申告書を受けつけました。」といった内容のリーフレットを交付するというとです。
リーフレットには提出した申告書の年分や税目を備忘のために、納税者自らが記録するメモ欄が設けてあります。
また、申告書の提出の有無の確認方法についてはつぎの方法がありますと記載されています。
- 申告書等情報取得サービス(所得税のみ)
- 個人情報の開示請求(写しの交付まで約1ヶ月かかる)
- 税務署窓口での申告書閲覧サービス(コピー不可)
1.は相続税は不可能ですし、2.3.についてもひじょうに手間がかかります。
たしかに、受付印押なつ廃止に替えて、同レベルの効能がある受付の証を準備したのでは電子申告推進のためになりませんから、当局の事情も分かります。
しかしたのみの電子申告が使えない事情がある場合に、税理士が申告書を確かに提出したという証明を、お客様に明示するにはどうしたらよいのでしょうか。
困っちまいますね。
レターパックでなんとか
内容証明郵便を使うのもひとつの選択肢ですが、それも大仰すぎます。
そこで、レターパックは追跡機能がありますのでつぎのようにして、提出の証の代わりにしてみてはどうでしょうか。
- 「ご依頼主様保管用シール」に税理士の印章で割印をする
- 宛先(所轄の税務署)欄を含めてレターパックの表面のコピーをとる
- 「ご依頼主様保管用シール」を申告書の控に貼りつける
- お客様にお渡し
申告書提出の証明にはなりませんが、口頭で確かに提出したと伝えるだけよりはまだましと思うのです。
さいごまでご覧いただきありがとうございました。
【きょうの料理】
味噌鍋。
【相続税専門】岡田隆行税理士事務所 ℡087-816-8889
国税での32年間の資産税事務経験を活かして、相続税に関するサポートに尽力します。
事務所は高松市国分寺町、趣味は料理とバイクです。
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