夫婦喧嘩の特効薬になるかも 具体と抽象の捉え方
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相続税専門の税理士の岡田隆行(okatakatax.com)です。 ☞ 仕事を依頼する
「具体←→抽象」トレーニング(細谷功著、PHPビジネス新書)を読んでいます。
一番興味を惹かれたのは、具体と抽象を的確に捉えることでで、無用なトラブルを避けることができるという点です。

ケンカを回避
帰宅すると玄関ポーチが水で濡れていました。季節もののポインセチアに妻がやった水が広がっているのです。
外用の玄関マットの下にまで水は広がっています。マットの下に水が入るとそのままでは乾きませんし、玄関ポーチが濡れているのは心地よいことではありません。
そこで妻にそのことを指摘すると、「そんなのすぐに乾くのに、あなたは細かい」という反応がありました。
「俺が細かいんじゃなくて、お前が荒っぽいんだ!」・・・と言い返そうとして、ふと気がつきました。
論点が完全にずれているじゃないかということに。
私が求めたのは、玄関を水で濡らさないでほしいということです。
そのことと私が何ごとにも細かい性分か、また妻が荒っぽい性分かどうかとは、まったく関係がないことです。
これはひとつのたとえ話ですが「玄関が濡れていること」という具体的なことが引き金になって一般化され、「それを気にする夫は細かい人間」という抽象に切り替わっているのです。
こういった切り替わりに、気がつかないでいることが現実には往々にしてあるのではないでしょうか。
気がつかずに、ずれた話で論争になって、ののしり合い、大げんかになって、そんなことが続いて最終的に離婚なんてことになっているのではないかと、この玄関水濡れ事件があって考えました。
よく言われる「きっかけはささいなこと」というヤツですね。
(細かい性格かどうかというのも相対的なことで、受けとめる人それぞれの捉え方であり、細かいのが悪いとか良いというものでもありません。荒い性格というのもまたしかりです。)
アイメッセージで伝える
以前、米国のトランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の首脳会談がホワイトハウスで行われ、決裂したニュースが大きく取り上げられていました。
そのニュース解説でゼレンスキー大統領が「ユーメッセージ」を多用していたことが、決裂の一因ではないかというコメンテーターがいて、首肯したのを覚えています。
人に何かを伝える、とくに依頼するに際しては「あなたは~するべき」という言い方をすると、相手は敵対心を持ちます。
言っている本質は同じでも「私はこう感じるので~してほしい」と言い換えると相手を尊重している感覚になるので、人は動いてくれやすくなるということです。
不毛な論争
自分が今直面しているのは、もしかしたら不毛な論争なのではないかとちょっと思考を巡らせれば、大きなトラブルを回避できる、可能性は大です。
【きょうの料理】
豚こま大根味噌カレー。塩でなく、味噌味付けをすると、作りたてでも丸い感じのカレーになります。



