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当ブログをご覧いただきありがとうございます。相続税専門の税理士の岡田隆行(okataktatax.com)です。
2023年9月26日の日本経済新聞の一面に「生まれ変わってまた家族」と題したクローン技術の記事が掲載されていました。記事は人間の死後生殖とか、ペットのクローンを作る技術について書かれています。
技術的には可能
飼い犬が病気で亡くなる前に、犬の身体の一部の組織を採取しておき、犬の死後にその組織からクローン犬が作れるのだそうです。記事中の飼い主は700万円を支払って、遺伝子レベルで99.9%がもとの犬と同じクローンの犬を手に入れたそうです。
そして、クローンペットが欲しいという依頼は絶え間なくあるそうです。
私も数年前に、ペットの柴犬が亡くなりましたので、最愛のペットを病気や老衰で亡くした飼い主の心痛はよく理解できます。しかし、その再生を望むかどうかと問われると、考え込んでしまいます。
再生されたペット(2回目)はまた、十数年すると老齢期を迎えて病気なり、老衰なりで死んでしまいます。その時、また飼い主は再生(3回目)を望むのでしょうか。自分が生きている限りそのペットに生きていさせるというのは、人間のエゴイズムなのではないか。
遺伝子レベルで99.9%同じ生きものですから、身体的なところは瓜二つで相当似通った個体なのでしょうが、生育環境が異なれば性格も違ってくるでしょうから、完全に同じ生きものではありません。
また、ペットだからこそ身体的な特徴さえ似通っていれば、「あの子が帰ってきた!」と飼い主としては、嬉しいでしょう。
これが人間だったらどうでしょう。遺伝子が同じですから、身体的にはほとんど同じでも、生育環境が当然ながら異なりますから、同じような性格にはならず、当然、先に死んだ1回目の個体が持っていた記憶は一切共有していません。見た目はそっくりなのに、保持している記憶はまったく異なる人間に違和感を持ってしまうのではないでしょうか。
限定品だからこそ
生きものの命は1回限りだからこそ、その日一日がかけがえのないものになるはずです。今日という日は、完全に限定品で、まったく同じ日は二度とやってくることはない。そういった取り返しのつかないものだからこそ、ありがたく、尊いものなのではないでしょうか。
ありふれているものって、いつでもどこでも手に入るから、ありがたみはどうしても薄くなってしまいがちです。
同じ生命が何度でも繰り返し人の思うように操作できてしまうのは、その尊厳を脅かすもののような気がして、たとえそれが動物であっても、それはやっていいことなのかと甚だ疑問です。
【きょうの仕事】
午後から税理士会館で、税理士会が毎週金曜日に開催している無料税金相談の相談員をつとめました。30分刻みで6コマあるのですが、5コマまで埋まっていました。インボイスの質問がひとつあり、冷や汗ものでしたがなんとか受答えできてめでたし。
【きょうの料理】
フレーク・ルウのカレーです。私はさらっとしたスパイスカレーが好みなのですが、たまに既成のルウのカレーもいいものです。ただ、ルウの量の加減にいつも頭を悩ませます。