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当ブログをご覧いただきありがとうございます。相続税専門の税理士の岡田隆行(okatakatax.com)です。
先日、税理士会の部会のあとに懇親会があり、ノンアルで出席してきました。折しも厚生労働省の検討会がまとめた「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」(案)が公表されたタイミングでした。
☞ ソバーキュリアス(飲まない生き方) お酒がなくても人生は楽しい まとめページ
遠回しに「できる限り飲まないほうがいいですよ・・・」(小声で)
ほんとは「飲酒は確実に健康を害します」と書きたいのですが、飲酒量は年齢、体質、性別により差があるので、一概には言えないけどこんな弊害がありますよと語気を弱めてお酒の害が書かれています。
面白かったのは、純アルコール量に着目しながら自分の飲酒量を決めなさいという項目での次の記述です。
世界保健機関(WHO)等では、飲酒量(純アルコール量)が少ないほど、飲酒 によるリスクは少なくなるという報告もあり、飲酒量(純アルコール量)をできる限 り少なくすることが重要です。
厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」(案)より
この文章を読めば、何を当たり前のことを言っているのかと思うかも知れません。飲めば飲むほど、飲酒リスクは高まってゆくというのは自然なことのように思えます。
この記述は、「アルコール耐性には個人差があり、その個人の適量までのアルコール摂取は問題ない」言い換えれば、「適量を守れば健康被害はない」という前提で語りつつ、それでも摂取量はできる限り少なくしようと言っており、非常に難解なものになっています。
(別添)の資料に「疾病別リスクと飲酒量」(純アルコール量)という病名と、飲酒量(g)を男女別に示した一覧表が掲載されています。それによれば、出血性脳卒中は男性150g/週、女性0g<大となっています。高血圧は男性女性共に0g<大、胃がんは男性0g/週、女性150g/週です。
「0g<大」の意味は、少しでも飲めばリスクが高まるということです。
適量飲酒をいくら訴えても、無駄なことは分かっています。その理由は、お酒がそもそも自らの適量を感知する感覚を麻痺させる飲みものだからです。
「これが私の適量だと正常な判断能力を麻痺させる飲みものなのだけど、適量なら健康に害はない」という理屈はどう考えてもヘンです。
お酒も駆逐されるかも?
お酒にハマっている人が多く、お酒が生計のもと、お酒があるから食えているといった、お酒関連者の数は膨大なものです。
そんなことにはならないとは思いますが、国民の大多数がこのガイドラインを忠実に守ってしまうと、経済が回らなくなることは確実でしょう。
晩酌から、職場の歓送迎会、あらゆるお祝いの席、クリスマス、お正月、事あるごと、節目節目にお酒は生活に欠かせないものという認識が一般的であり、そのへんの事情がずいぶん駆逐されてしまったタバコとは異なります。
お酒は確実に健康に害があるという認識が浸透してゆけば、そう遠くない将来にお酒もいまのタバコのように駆逐されて行くのでしょうか。
飲まないのがスタンダードな世界はどんなものなのか。
職場の飲み会がすべて食事会になる。アルコールに頼らない、多様な飲みものが開発される。酒造関連メーカーは業態転換。こういった機運はずいぶんすすんできているようです。
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【きょうの料理】
ハムのカレーです。カレーのバリエーションが∞なところも魅力です。