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当ブログをご覧いただきありがとうございます。相続税専門の税理士の岡田隆行(okatakatax.com)です。
排ガス規制で50cc原付(原付1種)の開発が難しくなり、原付の種別区分を現行の排気量による区分から、出力による区分に見直しがされるようです。
「ホンダ50cc原付縮小へ」”25年免許見直しで125cc運転可能”
日本経済新聞 令和5年12月22日
ホンダは排ガス規制への対応や効率化のため、日本のみで販売されている総排気量50cc以下の「原付(原動機付き自転車)」の生産を縮小する。警察庁は2日、原付免許で125cc以下(現在は50cc以下)の小型二輪車の運転が一部可能になるよう、原付の区分を見直すと発表。二輪車大手はこれを受け125cc以下に生産を集中させる。
排ガス規制に対応2025年11月までに関連法令を改正し、排気量125cc以下で最高出力を4kW以下に抑えた小型二輪車を「新基準原付」として扱う。最高出力を簡単には改造できないようにする。警察庁は日本自動車工業会を交えて有識者検討会を立ち上げ、125cc以下の最高出力を50c相当に制御し、原付とみなす検討を続けてきた。 このほど、出力を抑えても安全に走行できることを検証した。
日本経済新聞 令和5年12月22日
原付の黄金時代
私が原付1種免許を取得した1985年当時は50ccロードスポーツバイクが各メーカーから発売されていていました。ホンダMBX50、ヤマハRZ50、スズキRG50、カワサキAR50と車種も豊富で、(お金さえあれば)選び放題でした。オフロード50cc原付も各メーカーから出そろっていて、それだけ買う人が多かったということで、作れば売れていたのです。ちなみに当時の原付バイクのほとんどが2サイクルエンジンです。
今でもマニアの方が乗り続けているのか、たまーに2サイクルエンジンのスクーター(スズキのジェンマなど)を見かけることがありますが、当然新車はつくられておらず、ほんとにレアになってしまいました。
なにしろ2サイクルエンジンはガソリンと2サイクルオイルを混ぜたものに点火して推進力を得るので、エンジンは行程が少ない分よく回るのですが非常に燃費が悪く、不完全燃焼のオイルを撒き散らしながら走るので、現代のエコな生活様式には合わず、今では草刈り機のエンジンくらいしか残っていないのではないでしょうか。
そんな50cc花盛りの時代は過ぎ、環境規制で新型車の開発すらままならない状況になるとは、諸行無常の感があります。
原付新基準の誤解
原付免許制度のよくある誤解はつぎのとおりです。
× 50ccの免許(原付1種免許)で「125ccまでの車種」も乗れるようになる
正解はつぎのとおりです。
〇 50ccの免許(原付1種免許)でも「出力が制限された125ccまでの車種」も乗れるようになる
ホンダでは現行の125cc車種ラインナップのうち、PCX、リード、VISION110、CB125R、そして我らがC110(スーパーカブ110)の出力規制バージョンを作る予定にしているようです。
たとえば、C110であれば、ノーマルの出力5.9kW(8PS)を3.8kW(5.2PS)に、CB125Rであれば、11kW(15PS)を3.8kW(5.2PS)に抑制したものを「新基準原付」と位置付けて生産するようです。
C110(スーパーカブ110)は現行のC50(スーパーカブ50)とボディサイズは共通ですから、何の違和感もなく受け入れられるのではないでしょうか。そうすると、C50の存在意義はなくなるので、C110のノーマルと、出力抑制バージョンの二本立てになってしまうのでしょうかね。
ただ、原付1種免許なのに、原付2種規格に乗るのは違反ですから、そのへんの区別をどうするのかが課題になるでしょう。
原付1種の30㎞/h速度制限や二段階右折の規制は現行のまま維持されるそうです。もういっそのことそんな規制を取っ払ってしまって、原付1種免許で125ccまでOKにしてしまえばいいのにと思うのですがそうもいかない事情があるようです。
1種免許で125ccまでOKにしてしまうと、原付2種免許の立場がなくなってしまいます。現在まで小型二輪免許として許可してきたものを野放しにしてしまうと、今までの規制はまったく無駄だったのですと原付2種ユーザーが納得のゆく説明をする必要に迫られるので、何とか原付2種の立場を維持しなくてはならないのでしょうね。
50cc原付が縮小されてゆくのは惜しい気もしますが、125ccサイズの車種が増えて、バリエーションが豊富になることは原付ファンとしては喜ばしいことです。
【きょうの料理】
クリスマスらしくチキンソテーです。