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当ブログをご覧いただきありがとうございます。相続税専門の税理士の岡田隆行(okatakatax.com)です。
私は税理士業を開業して4年目になります。税理士も個人事業主ですから常に費用対効果の意識は持っておかねばなりません。税金をなるべく低く抑えたいのはやまやまですが、経費のかけすぎはかえって損してしまいかねません。
とにかく税金が減ればいい?
以前、公的機関主催の税金無料相談会に、副業で個人事業をされている方が相談に見えました。
副業とはいえ相当の売上があり、とにかく税金を低く抑えたいので節税策を教えて欲しいとのご希望でした。収入と経費の概要をお尋ねしたところ、とにかく経費になりそうなものには片っ端からお金を出しているようです。経費が多額になれば、当然所得は低くなりますから税金も低く抑えられます。ただ、必要のないものに経費をかけすぎてしまうとかえって損をしてしまいます。
たとえば、必要以上に広い事務所を借りるのに、今より余分に年間100万円の賃料を支払い、これからやるかもしれない業種のセミナー受講に100万円かければ、200万円の経費計上となりますからその分の社会保険料を含めた税金等が低くなります。
税金等の割合を大雑把に30%とすれば、60万円の「節税」になった!といえます。
しかし、広い事務所を借りず、要らないセミナーを受けなければ、税金等で持っては行かれますが200万円ー60万円=140万円は手元に残っていたという計算になります。
手残りのお金として考えると、経費を使いまくるというのは考えものです。
さらに、お金をじゃんじゃん使うことが癖になってしまうと、収入が減ってしまった時にも、浪費癖がそのままになる可能性は高く、すぐに赤字に転じてしまいます。
事業は基本的には投資と回収ですから、回収できるところにはいくら投資すべきです。ただし、用もないことに投資することは、焼け石に水に終わってしまいます。
要らないものの見極め
「ひとり税理士のIT仕事術」によれば著者の井ノ上陽一税理士は、国税庁の所得税の申告書作成システム(確定申告書作成コーナー)で、自分の所得税の申告書を作成しているのだそうです。ITに精通した著者が厳選した結果が無料で国が用意しているソフトなのです。
有名ベンダーのパッケージされた税務ソフトが「5年契約で総額〇〇〇万円」などという話をよく耳にします。月額にすれば、数万円なのでまあそれくらいなら元が取れると考えて導入される方も大勢いるのでしょうけども、それはほんとに必要なものなのかなあと考えてしまいます。いらないものがくっついていたりしないのでしょうか。
とかなんとか言いながら、私もJDLの所得税のシステムを年間契約しています。所得税の申告書を作るのは年に数件ですので、、、これも要らないものですね。
今あるものでどうにかならないかと、一旦停止してよく考えて、調べてみる時間を持つことが事業運営には必須なのではないかと思うのです。
【きょうの良事】
丸亀ハーフマラソンを前にわくわく。
【きょうの料理】
スパイスチキンカレーです。