バカというヤツがバカ 自己矛盾劇場
Table of Contents
相続税専門の税理士の岡田隆行(okatakatax.com)です。 ☞ 仕事を依頼する
オーディオブックで「自己矛盾劇場」(細谷功著、dZERO刊)を聴いています。
人という人が必ず陥っている自己矛盾について知ることで、自らのことを俯瞰して見る視点を持つ思考法の提案をしてくれる本です。
☞ 分かっている(と思っている)ことでもあえて尋ねてみる 世は知らないことばかり

バカというヤツがバカ
ある士業の方が「顧客から○○の質問を受けて、バカじゃないの?」とか「そんなことも分からないアホ」と思ったという話をされていました。
人の事をバカと他人に言うことは、自己矛盾の典型なのだそうです。
小学生の頃、同級生からバカと呼ばれた子が、「バカっていうヤツがバカなんだよ!」と言いかえしていたことを思い出します。
考えてみれば、人のことバカ呼ばわりするということは、自分はすべてのことについて完璧な知識を持っていなければならないということになります。
すべてのことについて完璧な知識を持っている、そんな人間は存在せず、あるとすればそれは神仏だけでしょう。
各士業はその専門分野についてはもちろん精通していて、専門的知識が豊富な資格者です。
それでもたかがその専門分野について「だけ」の識者であって、たとえば土木工学の専門知識を問われたら・・・おそらく沈黙してしまうことでしょう。
土木工学の専門知識がないから、その士業の方はバカだということになってしまいます。それは変な話です。
それに自分がその士業という仕事が成り立っていること自体、その専門知識を持たない顧客がいればこそです。
その士業の方がいうところの「バカな」顧客がいなければ、自分がおまんま食い上げになってしまいます。
そのように考えれば顧客には感謝してしかるべきで、バカ呼ばわりするなんてとんでもないことだということが分かります。
人のことを(陰で)バカにしてこき下ろすというのは、言っている時は痛快で胸がすくのかも知れません。
でも、それを一番聞いているのは自分であり、自分に一番その影響がでてくるのではないかなと思ったりもします。
聞いていて気持ちのよいものではありません。
自分はそういった言葉を口に上せないようにしようと、改めて思いました。
そのようなことに気がつかせてくれる本です。
【きょうのお仕事】
相続案件の資料をドサッとお預かりしました。

