相続開始直前に貸家の修繕をした場合 相続税の建物の評価
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相続税専門の税理士の岡田隆行(okatakatax.com)です。 ☞ 仕事を依頼する
今手がけている相続税申告案件での質問です。相続開始の約1年前に約1000万円かけて、被相続人が所有する賃貸アパートの修繕が行われていました。
さて、その1000万円をかけた建物はどのように相続税上評価するのでしょうか。

建物の相続税評価
建物の相続税課税上の評価は、原則として固定資産税評価額となります。
建物を自分が利用していたり、未利用だった場合には固定資産税評価額の1.0倍、つまり固定資産税評価額そのものが評価額となります。
建物が賃貸物件だった場合で、実際に賃貸されている部分については、賃借人の権利がくっついており、利用を制限されることから自用としての価格から30%の評価減をすることができます。
建物には、建物を利用するための付属設備も含まれます。付属設備とは電気の配線一式や、キッチン・風呂・トイレなど給排水のための設備などのことです。
今回のケースでは、外壁の再塗装や給排水設備の修繕など建物本体に修繕が加えられていました。
これが増築、改築など建物の価値を本質的に上げるもの(資本的支出)、さらに固定新産税の評価点数を上げるべきものであれば、そもそも固定資産税評価額が見直されます。そして見直された固定資産税評価額を基に相続税評価を行うことになります。
そういった根本的なものではなくて、建物の設備の機能維持のための修繕・補修であれば、建物の相続税評価額には影響はないということになります。つまり、相続開始の1年前に1000万円が投下された建物であっても、その金銭は考慮する必要がないということになります。
もちろん、不動産所得の必要経費として修繕費は、少額であれば修繕の年分に、または減価償却の対象として一定の年数で必要経費に計上することとなりますが、相続税評価はその建物の評価として判断する必要があります。
建物ではないもの
建物以外のもの、たとえば貸家敷地内のコンクリート舗装、門、壁、などの外構設備などは、建物とは別個に構築物として相続財産として計上する必要があります。
構築物の評価は、対象構築物の再建築価格を算定して、建築時から相続開始までの期間の減価償却費相当額を差し引いた額の70%で評価します。なお、減価償却の計算は定率法を用います。
【きょうのお仕事】
相続税案件をちょっとずつすすめます。ちょっとずつすすめていると、気がついたら終わっているものです。
【きょうの料理】
つくね団子と根菜の煮物。


