家族名義預金の相談の終着点は 税理士独立開業
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相続税専門の税理士の岡田隆行(okatakatax.com)です。 ☞ 仕事を依頼する
相続税の課税上、被相続人以外の名義預金で、実質的には被相続人の財産と認められる預貯金は家族名義預金と称されます。
この家族名義預金についての事前相談はエンドレスになること多々あります。
☞ 家族名義預金はどこまで確認すべきか ~ 相続税理士のジレンマ
家族名義預金(名義預金)は名義人にその預金が贈与されていたかどうかの判断によります。
贈与は民法上の契約行為であり、贈与する側(贈与者)が「この財産をあげます」という意思を表示して、贈与を受ける側(受贈者)が「いただきます」という意思表示により成立します。そして、贈与の対象物の支配管理が贈与者から受贈者へ移ることにより完了します。
父母なり祖父母なりから、子や孫に対してこの贈与契約が成立していたのかどうかという判断は、関係性が濃いだけに非常に難解です。
お祖父さんが、孫名義の預金口座に毎年110万円(贈与税の基礎控除額)を入金しており、通帳の管理はお祖父さんがしていたものの、入金された通帳を孫に見せて、「ほら、お前の名義の口座に入金しているよ」としめしていたらそれは、その年の贈与が成立しているか。
孫が幼少の頃からそうして積み上がった預金の通帳を、孫が成人したことを機に孫に渡したらどうなのかとか。
いや、孫ではなく、孫の親であるお祖父さんの子に渡したらどうなのかとか。
もうこの手の相談はエンドレス、キリも果てしもない話が延々と続くことになります。
キリがない原因は名義預金の判断基準が、その預金を出したのは誰か、預金の管理者は誰か、預金の果実を得ていたのは誰か等々の事実を総合的に判断するというあいまいさにあります。事実認定の問題なのです。
そこに加えて近親者の間でのやりとりであり、贈与だったのか、貸付だったのか、はたまた預けていたのかがはっきりしないことがあいまいさに拍車をかけます。
ですので、私はこの手の相談を受けた場合には、事実だけを列挙してたとえば「私はこれは、この時点での贈与だと思います」という意見をお示しします。
その意見を受入れるかどうかは、本人様におまかせするようにしています。
そのやりかたは少し冷淡ともとられてしまいそうですが、そうしなければ、いつまでたってもお話が終わりませんので。悪しからず。

