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おはようございます。税理士の岡田隆行です。
税務職員時代とたとえ同じレベルの仕事をしていても、税理士のほうが評価されその実感を得られます。
現職ではできてアタリマエ
税務職員現職の時には、同系統の職員がまわりにいて、同程度のレベルの仕事ができてアタリマエで、同僚から評価された実感が非常に希薄でした。
わたしの努力が足りていなかったのかも知れません。いや足りていなかったのでしょう。それを差し引いても、評価をうけるとか重宝されている感がほとんどありませんでした。なぜかと考えてみるに、税務職員の仕事はすべからく事務計画のなかのひとつの事務処理に過ぎないからです。
やってアタリマエなので、必死に努力してもしなくても得られる評価に大差はなかったというのが実感です。たとえ評価を受けたとしてもその報酬はちょっぴり俸給表の数字が上がること、それに昇進することくらいです。
そして評価を受ける側も、評価をする側も気にしているのは自分の評価であり、その翌年度にじぶんはどこに異動になるか、どんな地位につけるか、その評価によっては退職金の額がいくら増えるか増えないか、そんなことばかりを考えて時間が過ぎていきます。
同期生の間では、あいつは一選抜だとか、あいつがトップだとか言われている優秀な職員がいます。その中で抜きんでようとすれば、それこそ必死のパッチで働かなければならない。そして上のほうの幹部職員になれるのは一握りで、それ以外は中間管理職止まりです。それもその年齢層の職員の数に応じて増えたり減ったりします。人数の少ない年代の人はなりたくもないのに、幹部職員にならされたりして不満なひともいます。なんと不自由な世界なのでしょうか。
この状況は税務職員に限ったものではないでしょう。著者の橘玲はそんなサラリーマンの世界を「伽藍」と表現しています。「伽藍」とは修行僧の集まるお寺のことで、サラリーマンが集まる会社のことを閉鎖された「伽藍」になぞらえているのです。会社が「伽藍」なのであれば、サラリーマンのままだと現役時代はずっと修行ということになります。
フリーランス=娑婆の世界は広い
フリーランスになると、同レベルの仕事をしていても評価をいただける実感があります。サービスを提供する相手から驚くほど感謝をいただけます。退職後のこのたった2年間で、現職32年間に受けた以上の感謝をいただけて、じぶんの重要感を得ることができました。
感謝はお客様からいただける報酬はもちろんですが、感謝のことばもたくさんいただけます。それはやはり伽藍から飛び出して娑婆の世界にいるから。リアルな世界ではお客様もリアルにわたしの仕事に関して、依頼してよかったとリアルに感じてくれている証拠です。
伽藍の中にいると、娑婆は魑魅魍魎たる競争相手がわんさか存在していて生き馬の目を抜くような恐ろしい世界のように思えてしまいます。そんな恐ろしいところへはとても飛び込めない、くわばらくわばらと言った想像をしてしまい、娑婆には踏み込めない人がたくさんいらっしゃいます。
でも、ほんとうは娑婆の世界は広くて自由で、競争相手ももちろんいますがとっても広いので、まったく気になりません。伽藍の中の閉鎖されたぎゅうぎゅうの空間とはまったく違うのです。
【きょうの料理】
ロースハムのピッカータです。
うちではこんな大きなハムを自主的に買うことはありません。いただき物のロースハムを厚切りにして、とき卵にパルメザンチーズ、黒コショウをまぜまぜしたものをからませてフライパンで焼いてみました。(ハムに薄力粉をまぶしておいた方がよかったと思います。)いやこれは旨いですね。こんなにしっとりやわらかくなるものなのですね。豚さんありがとうという気持ちでいっぱいです。鶏ハムはよく作りますが、今度は豚ハム(豚肉ならハムでいいのか)を作ってみようと思います。