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おはようございます。税理士の岡田隆行です。
東大の准教授が書いた哲学書です。テーマは暇と退屈なのですが、そんな観点からものを見るとそうなるのだなという、発見が次々に提示されてとても面白く読めています。
わたしが興味を持ったのは、「贅沢」についてのおはなしです。
贅沢とはなにか
まず必要なものと不必要なものという観点から贅沢とはなにか考えてみると
必要の限界を超えて支出が行われるとき、人は贅沢であると感じる
暇と退屈の倫理学 国分功一郎
豪華な食事がそうです。人間が必要な栄養とは究極には生命が維持できるだけの食事があれば充分です。必要以上の質や量の食事を人は贅沢と感じます。
贅沢三昧のくらしに私たちはあこがれを持ちます。ところが、贅沢三昧をしている他人をみると私たちは非難したくなります。必要以上に大きな家や、クルマを持っている人をみるとそんなに大きなものは贅沢だと非難してしまうことが誰しもあると思います。
必要なものが必要な分しかない状態は、リスクが極めて大きい状態である。
暇と退屈の倫理学 国分功一郎
確かに、自分に置きかえてみるに必要十分な”だけ”のもので生活しているかと聞かれるとそうではありません。食べすぎに気をつけてはいますが、それは太るからとか、健康に良くないからという理由からそうしているだけです。ほんとうに必要な分しか食べない訳ではありません。
必要なものが必要な”だけ”しかないと、何らかの理由でそのものが少しでも手に入らないことになるとすぐに窮地におちいることになってしまいます。ですから私たちは必要以上にものを手に入れて、豊かなくらしを享受しているのです。
人が豊かに生きるためには、贅沢がなければならない。
暇と退屈の倫理学 国分功一郎
そのように考えると世の中のほとんどの人たちは贅沢なくらしをしているということになります。大きな家やクルマを持っている人は、贅沢の幅が大きくてそれが目に見えるものだから非難の対象にされがちですが、その非難は完全に的外れです。なぜなら、非難している人たちも少なからず贅沢をしているからです。
【きょうの画像】
【きょうの料理】
鶏カレー炒めです。昔からあったのかも知れませんが、最近は便利なものが売ってますね。その名も「味付けカレーパウダー」(ハウス食品㈱)。ハウスのカレー粉はスパイスを調合したものですから、うまみとかあまみとかは入っていません。このカレーパウダーは”味”がはいっていますから、火を入れた具材にふりかけるだけでもう完成です。具材は何でもOK。今夜は大根とキャベツ、メインに鶏もも肉の切り身です。鶏もも肉にはチューブニンニクと塩で下味をつけましたが、つけなくても大丈夫。おいしくいただけます。
味付けカレーパウダーはほかに”ジャワカレー”と”バーモントカレー”バージョンもありました。どう味が違うのか食べ比べてみたいものですが、おそらく分からないでしょうね。