相続対策ために真っ先にやるべきこととは
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相続税専門の税理士の岡田隆行(okatakatax.com)です。 ☞ 仕事を依頼する
元国税調査官で税務コンサルタントの大村大次郎(おおむらおおじろう)氏の著書を、オーディオブックで聴いています。「やってはいけない相続対策」(小学館新書刊)。
あわてない
相続対策というよりは、まずい相続「税」対策をとってしまったばかりに、うまく対策していれば、(もしくは何もしないでいたほうが)手残りの資産が多かったエピソードが紹介されています。
紹介エピソードに通じているのは、自分もしくは家族が亡くなった際にどのくらいの相続税がかかるのか、よく把握しないまま安易に相続対策を取っているということです。
平成26年分までは6000万円だった相続税の基礎控除が3600万円に引き下げられ、最高税率は55%ということだけ聞き、これは大変!と混乱に陥ってしまうことがまずい相続税対策の原因となることが多いようです。
5000万円~1億円未満の資産保有層が、不動産業者に言われるままに賃貸物件に手を出してしまうことなどです。
まずは試算してみること
「敵を知り己を知れば百戦して危うからず」とは古代中国の孫氏の兵法の格言なのだそうですが、相続税対策にもこれはあてはまるようです。
相続税の基礎控除が4割カットになり、相続税の課税対象となる人がこれまでのおよそ倍になったことは事実です。
ただ、それはカットになった部分の資産保有層がそれだけたくさんいたということで、一律の相続税額を負担しなければならないということではありません。
我が国の相続税はその仕組みから、法定相続人が多いほど税額が低くなるようにできています。
夫が亡くなり、相続財産が7000万円で法定相続人が妻と子ども二人の場合、基礎控除は4800万円で相続税額は225万円となります。実効税率は3.2%であり、財産の内容にもよりますがそんなに過大な負担とはならない範囲ではないでしょうか。
さらに、残された妻または夫が財産を取得した場合には「配偶者の税額軽減」特例が適用できます。配偶者が取得した財産が、相続財産の二分の一と1.6億円のいずれか高い方までであれば配偶者の税額は零です。
相続税がかかるからどうにかしなければ、と慌てるのではなく、まずは現状でどのくらいの相続税がかかるのか試算することからはじめるのが、己を知ることになります。かかる税金をアバウトにでも数値化したうえで、次の方策を考えるというのがよろしいかと考えます。
案外、「なんだそれくらいの金額なのか」と安心する可能性は高いものと思われます。
【きょう知ったこと】
大村大次郎氏の名前の読みを「おおむらだいじろう」とずっと思っていました。「おおむらおおじろう」だったのですね。お化けのQ太郎の弟であるO次郎を思い出しました。「バケラッタ!」

