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おはようございます。税理士の岡田隆行です。
明治大学文学部教授で著名な齋藤孝さんが、読者に「書くこと」で豊かな人生を送ってもらうことを主眼に著した本です。
「書ける人」になれているか
ちょっと本屋さんに寄った時に目についたので、おっと思って迷わず買ってみました。私は「書ける人」になれるだろうかどうでしょうか。
表紙のイメージからも分かるように青少年向けの内容となっています。とても読みやすく、実際に一気に読めてしまいます。
書く材料探しは、食材探しと同じ
書ける人の日常の過ごし方として次のように表現しています。
食材を選ぶ料理人のように日常を過ごす
私が愛読する月刊誌 きょうの料理 に頻繁に登場する料理研究家の方も、書かれていましたが、料理人がスーパーに行くときは自分がハンターになった気持ちで食材を「狩っている」意識なのだそうです。書くネタを探すことも同様、ネタを狩る感覚ですね。
料理人も書く人も、その獲物が食材なのか、書くネタなのかの相違だけでハンターな訳です。料理人は今日はいい食材が手に入ったぜと思い、書く人は今日はいいネタが手に入ったぜと思う訳ですね。
書くことは、自分が見えていない自分を発見すること
文章とは、曖昧模糊とした自分の内面をくっきりと照らし出すランタンのようなものといえます。
書ける人だけが手にするもの/齋藤孝
自分のことは自分が一番知っている、とほとんどの人がそう考えているでしょう。人間は起きている間中、暇さえあれば自分のことばかり考えているそうです。自分のことばかり考えているとはいっても、自分のこと、自分の本当の考えを分かっているかと聞かれると、口ごもってしまうのではないでしょうか。
それは、頭のなかでは常に天使と悪魔がいろんなことをグダグダとわめいているような状態だからだと思います。天使と悪魔は頭の中劇場の舞台へ一緒には登場せずに、交互に顔を出します。天使がこう言ったかと思えば、次の瞬間には天使は舞台の袖に引っ込んで、悪魔が顔を出して天使とは違うことを言い始める。
頭の中だけで考えていると、その状況が繰り返されるばかりで、まったくまとまらない状況です。混迷を続けるばかりで時間だけが過ぎていってしまいます。
書くことによる効能
そこから抜け出すには、頭の中のことを書き出してみることです。書き出すこと、頭の中のことを文字に変換すること、具現化することで初めて天使と悪魔の混迷から抜け出すことができるのです。
書き出してみると、満員電車から空いたホームへ降りたような感じがします。サウナルームから出て水風呂に飛び込んだような爽快感があります。
少し以前には、自分探しの旅と称して海外を放浪する人がいました。旅をして自分を見つめなおすということなのですね。書くことも自分を見つめなおす行為ですから、昨今の海外に出にくい状況でも、自分探しができるかも知れませんね。
【きょうの料理】
フライパン蒸し鶏です。玉葱の薄切りに塩コショウをして、観音開きにした鶏もも肉に(ハウス)カレーパウダーふりかけて蒸し焼きにしただけで完成です。このカレーパウダーですが、醬油にも味噌にも飽きたときの強い味方になってくれます。パウダーそのものに味が入ってますから、適量をふりかけるだけでいい感じに仕上がります。かけすぎには注意ですが、控えめにかけておいて味をみて足せばいいし、少々かけすぎても大丈夫。おいしいストライクゾーンはかなり幅がありますから。