ひとまとめにしてないと落ち着かない性分 相続税申告の証拠資料
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相続税専門の税理士の岡田隆行(okatakatax.com)です。 ☞ 仕事を依頼する
申告に用いた資料はすべてスキャンして、電子保存しているという税理士先生も多いと思いますが、私はまだ紙保存しています。
もちろん申告書作成の際に作成した、ExcelやWord、収集した登記情報のPDFファイルは電子保存していますが、基礎的なメモとか提出した申告書の控え、添付書類など一揃いはコクヨの厚紙でつづり紐で綴って保存しています。
たいていの案件は1冊にまとめていますが、ボリュームのある案件では2~3冊になるもののあります。
ひとまとめにして、綴ってインデックスをつけておけば後々必要な箇所を”さっと”開くことができるのが、冊子にしておくことのメリットです。
PDFファイルではこの紙冊子の”さっと”開くということがマネのできない芸当です。
紙保存でも
先日ある税理士先生が保管している、数年前の相続税申告案件の資料を拝見する機会がありました。
資料は紙袋に入れられていて、複数のフラットファイル、角二サイズの茶封筒、クリアファイルがガサッとまとめられています。
その資料を見て思ったのは”さっと”出せないということ。
自分が作業したものではありませんから、分からないのは当然ではあるのですが...たとえば土地評価の基礎となった資料を確認したいと思っても、その資料がフラットファイルにあるのやら、封筒にあるのやら”さっと”は分かりません。フラットファイルを見たり、クリアファイルを見たり、あっちこっちを見てみなければなりません。これは非常に面倒なことです。
たしかに後で資料を見返すことはほとんどないこととはいえ、ないことではありませんからね。
それからファイルが散逸するかも知れないということ。
私も申告書作成中は、複数のクリアファイルに資料を入れて作業をすすめますが、完成が近づくにつれて徐々にひとまとめにしていって、納品の段階で、綴りが完成するようにしています。
申告書の提出後も、ひとまとめにしてあるとはいえクリアファイルなど別々に保存しておいた場合、なにかの拍子にそのうちの一部が他の案件の資料に紛れてしまう可能性があります。
そうなると、その資料を探し出すのは至難の技です。
(きょうのお仕事)
相続税の申告書の内容確認。評価明細の数字と申告書の数字が違う。その理由を読み解くのもひとつの楽しみです。
