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当ブログをご覧いただきありがとうございます。相続税専門の税理士の岡田隆行(okatakatax.com)です。
相続税対策の案件で、依頼主である推定相続人のご姉弟にお会いしました。印象的だったのは、お二人がとても仲良しだったことでした。
最善の相続対策
最善の相続対策は、相続人間の仲が良いことです。
遺産が多くても、少なくても遺産分割で揉めている方がたくさんいらっしゃいます。法定相続分からは一歩も引かず、不動産複数あればいちばんいい場所が欲しいと、親子や兄弟間で親や先祖が築いた財産を我先にと奪い合っています。俗にいう「争続」状態になっている親族です。
かたや、まったく揉めていない相続人の方々もいます。たとえば「長子がすべてを相続する」ということを、親なのか先代なのかが決めていて生まれた時からそのように言われ続けてきたとおりにするのなら、争いになりようがありません。
民法?法定相続分?そういうのもあるのかも知れないが、我々には関係がないとまったくぶれがありません。
きょうお会いしたご姉弟は、長子相続と決めてはいませんが、どちらが何を相続してもいいよと譲り合っていました。
「奪い合えば足らぬ、わけ合えばあまる」とは相田みつをさんの言葉です。
遺産相続に限らず、何事も譲り合ったり、分け合ったりすれば揉め事が起こることもなく、円満に物事がすすんでゆくということなのでしょう。
親族間で奪いあって、親の遺産の法定相続分は自分のものになるかも知れません。でもその得た財産の代償は金銭換算できないくらいに大きいのではないでしょうか。
もう二度と実家の敷居を跨いで、お仏壇に手を合わせることができなくなっていたり、今後一切兄弟とは顔を合わせることがなくなる可能性は大です。
自分が手にした財産のことを見るたびに、または頭をよぎるたびに、それを奪い合った親族のことを思い出して気分が沈むということになることでしょう。
それだけの代償を払って得た財産を、あと何年自分が所有していられるというのでしょうか。そう遠くない日にその日はやってきて、そこでまた自分の相続人同士の奪い合いが繰り広げられるかも知れません。
そう考えれば最高の相続税対策は、他の相続人と仲良くすることです。
【きょうの仕事】
相続税対策のプレゼンでした。やはり、資料を事前送付するのが効果的で、プレゼン当日の説明が楽です。完璧な説明が出来なくとも、先方の理解を確認するだけでよくなります。
【きょうの料理】
大根と鶏ミンの重ね蒸しです。肉ダネにたっぷりのきざみ長葱と、クミンパウダーを混ぜ込みました。