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当ブログをご覧いただきありがとうございます。相続税専門の税理士の岡田隆行(okatakatax.com)です。
税務職員時代に1年間同じ部署で勤務した方から、今年の異動を期に税務署を退職して税理士登録したとの挨拶状をいただきました。
あと10年は無理
挨拶がてら電話で聞いたところ「あと10年今の仕事を続けるのは無理だと思った」のが退職理由だそうです。
内部事務を集中的に処理する部署に配属されていて、そこの管理職だったことから、万が一文書紛失などが発生した場合には責任を負わなければならないなどの重圧が常にあったそうです。
責任はあるのに、仕事自体は事務処理であり完全にこなすのが当たり前という環境です。大口の税務調査案件を処理して、結果を残すとかいった花形の仕事ではありません。
いくら必死に頑張っても、誰かに感謝されるなど何か評価されることがなければ、やる気を出せと言うのは酷というものです。
デジタル化の弊害
国策にそって国税局・税務署でも、デジタル化により内部事務を集中化し人員の削減を計ろうという動きが加速しています。
たとえば資産税担当職員は、以前は小規模の署であっても必ず1名は配置されていたのですが、資産税担当職員のいない無配置署が増えて、香川県では資産税担当職員がいるのは、高松署と丸亀署だけになっています。将来的には資産税職員の席があるのは県庁所在地署のみになるようです。
デジタル化は確かに人の手作業はなくなって、人員の削減にはなるのですが、デジタルが担う部分の事務がブラックボックス化してしまい、どういう過程を経てその結果が出ているのか誰も知らないことになってしまいます。
どのようにしてインターネットバンキングで口座振り込みができるのか、その原理を知らなくても振込ができればそれでいい、ということとはちょっと意味が違うと思うのですが。
事務処理さえ済めばそれでも構わない。そんなことより人員削減が優先事項ということなのでしょう。
【きょうの仕事】
土地評価の仕事を2件片付けました。
【きょうの料理】
豚こま肉とゴボウのしぐれ煮です。汁気はほとんどありませんが、煮物なのです。