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当ブログをご覧いただきありがとうございます。相続税専門の税理士の岡田隆行(okatakatax.com)です。
亡くなった方の年齢が90歳代前半、相続人が60歳代前半という相続税申告案件が数件続きました。相続人の方は勤務先の定年を迎えて、公的年金の満額需給まであと少しといった年齢です。年金受給は後倒しの方がいいのかどうかなど、悩んでおられる方も多いようです。
ベストアンサーはない
相続税申告の相続人の方から、年金を前倒しでもらわない方がよいかと質問がありました。これは非常に難解な質問です。お答えするための資料を提供してもらった上で、何歳まで生存するかという仮定を前提にして回答する必要があります。
いくら腕のいい大工さんでも、材料なしには家は建てられません。基礎的な資料の提供がないことには、検討もできませんから、ほんとに一般的で大雑把なお答えをするほかありません。そんな答えは聞くだけ時間の無駄というものです。
そして、いくら厳密な検討を重ねようとも、「~歳まで存命したら、」という仮定の下の回答しかできないことは言うまでもありません。
前倒しで年金を受給すると、受給開始の年金額が一生涯続くことになります。後倒しにすれば、年金額は増えますが受給期間が短いうちに亡くなることもありますから、受給総額では損(比較上少ない)する可能性があります。
ベスト回答ができないというよりも、答えはないのです。まさに神のみぞ知るところなのです。
ということは、答えはないというのが答えなので、何をしてもいいということになります。前倒しにしようと、後倒しにしようと、後からあっちにしておけばよかったと思うことはあるかも知れません。
ただ、自分が選択した結果はひとつだけしかありませんから、それはそれでいいと考えればそれがベストな選択なのではないか、と私は考えています。
公的年金以外の収入源
年金の受給額を不安に思うのは、年金だけで生活してゆけるかどうか不安ということです。年金受給開始前に年金以外の収入の道筋を立てておけばその不安は解消されます。
定年になったら、公的年金で悠々自適な生活が待っている。働かずにお金が入ってくるということは、理想の世界のように思えますが、果たしてそうなのでしょうか。
ただ、政府主導の公的年金に依存する生活は、今後は避けられないであろう受給額のカットを考えればほんとに不安です。
定年になる前に、雇い主や政府の施策に左右されない、なんらかの収入源を確保することに注力していれば、年金の金額に一喜一憂することがない生活ができます。
そういったことを考える時間を持つのも楽しいと思うのですがどうでしょうか。
【きょうの料理】
マーボー豆腐茄子キャベツです。マーボーは豆腐にこだわらず、いろいろ野菜を投入してみれば、肉が少なくてもボリュームが出て、満足感があります。