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相続対策とひとことで言っても、なかなかに難しいと実感  

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相続対策とひとことで言っても、なかなかに難しいと実感  

当ブログをご覧いただきありがとうございます。相続専門の税理士の岡田隆行(okatakatax.com)です。

相続対策の仕事は難しいと以前にも書きました。

☞ 相続対策のキリをつけること

sora

確実な答えがないのは幸せと同じ 人によりけり

ご相談者は子ふたりのうちのひとりで50代。市街地の賃貸物件を所有する80代前半のお父様と70代後半のお母さまの相続についていろいろと悩んでいらっしゃいます。

ただ、ご両親は共に自らが相続開始した際の相続税について、あまり関心がないといいます。

ご両親のお考えとしては、賃貸物件の収入が相当額あって、さらに公的年金の収入もあり、納税資金は充分にあるから、節税などはする必要がないと考えておられるそうです。

そんな相続税に対して楽観しているご両親に、相談者様は常に不満を抱えている様子です。

今ある父親の資産を維持したいが、できるだけ資産管理に手間をかけたくはない。うまく運用して少しでも増やしたい。かつ、相続税額はできる限り抑えたいという希望をお持ちでした。

相談者様のおっしゃることは、理想的な未来像であり正しい選択なのだろうと思われます。

ただ、現在の資産の所有者であるお父様に加えてお母さまも、そういった資産運用とか相続税対策には関心がないのに、いかに子どもや、子どもから相談を受けた税理士が相続対策ですよと助言をするのは如何なものかという悩みが生じました。

相談者様がお考えのビジョンは、経済合理的に考えれば最善のことなのでしょう。相続税対策の提案の依頼を受けた税理士は、そういったご提案をしてゆかなければならないのが本質です。

ご相談を受けていて思ったことは、相続対策にこれが最善、絶対にこれだという答えはないということです。

もちろん細部においての選択、たとえば保有資産の内容からいって、暦年贈与か相続時精算課税制度のいずれを選択するかといったことについての助言は可能です。

しかし、あらゆる選択肢を考えた網羅的な相続対策案の策定は無駄な部分が多くなってしまうと容易に想像できます。無駄な部分が多いと言うより、ほとんどが無駄になってしまうでしょう。

そういった助言を、安くはない報酬をいただいて時間をかけて行うことに、私は今のところ疑問をもっています。

もし、対策案を策定するにせよ、一般的ないくつかのパターンをお示しして、あとはご家族でお考えいただくという方法がよりよいのではないかと。

人間は経済的な利益ばかり追い求める動物ではない

人間は必ずしも経済合理的には行動しない。だから、株式市場の相場は誰にも予測がつかないのだそうです。

今回のご相談で、金融資産は潤沢で納税資金に困ることはない、だから相続税対策の必要はないというご両親のお考えはひとつの答えです。

相続税額は多少高額になるかも知れませんが、その代わりに相続対策で頭を悩ませることはなくなりストレスの軽減になることは間違いありません。悩みは万病のもととなりますから、悩まない方が絶対、体にはいいですよね。

【きょうの料理】

有名なうどん店「郷屋敷」サンポート店のランチメニューです。
もっと種々の小鉢などか付いてくるようなランチを勝手にイメージしていたのは私です。

kitune
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