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当ブログをご覧いただきありがとうございます。相続税専門の税理士の岡田隆行(okatakatax.com)です。
オーディオブックオーディブルで「じい散歩」(藤野千夜著/双葉書房)を聴いています。主人公は元建設会社社長で89歳のお爺様です。太平洋戦争から高度経済成長期、そして現代、認知症の逸話まで織り込んだ現代家族小説です。
散歩を日常に織り込む
夫婦あわせて、もうすぐ180歳。中年となった3人の息子たちは、全員独身。明石家の主、新平は散歩が趣味の健啖家。妻は、散歩先での夫の浮気をしつこく疑っている。長男は高校中退後、ずっと引きこもり。次男はしっかり者の、自称・長女。末っ子は事業に失敗して借金まみれ。……いろいろあるけど、「家族」である日々は続いてゆく。飄々としたユーモアと温かさがじんわりと胸に沁みる、現代家族小説の白眉。解説・木内昇
「じい散歩」紹介文より
タイトルに「散歩」とあるとおり、散歩シーンの描写がよく出てきます。主人公の新平は元建築家ですから東京都内の名建築物を観察しに散歩します。疲れたら昔ながらの喫茶で一息入れるというのが趣味であり日課となっています。名建築や喫茶店が徒歩圏内にいくつもあるということは羨ましく思えます。
主人公の新平は80歳で運転免許を返納しています。私の住む高松市では、私鉄もありますが、鉄道”網”といえる程の路線数はないため移動と言えば、もっぱらクルマかバイクになります。クルマかバイクで移動すると、どうしても目的地までクルマ・バイクで行ってしまいがちです。せっかくクルマに乗ってきているのだから、できるだけ近くまで乗りつけたいというのが当然の人の心情なのです。スーパーの駐車場も、出入口に近い駐車場所から順に埋まっていきますからね。
散歩を楽しむには、あえて離れた場所にクルマを停めて目的地まで散歩するというのも面白いかも知れません。たとえば、市街地中心部に用事がある場合、数キロメートル離れた場所に駐車してそこから散歩を楽しむというのはどうでしょうか。市街地中心部から数キロも離れれば駐車料金も安く済みます。散歩の時間分、駐車料金は嵩みますけど・・・
秘密基地もあり
主人公の新平が社長を務めていた会社の社屋は、自宅から徒歩数分の場所にあり、現在はアパートに改装されています。その101号室は管理人室と称して、新平の趣味部屋となっています。そこで趣味の三味線を弾いたり、昭和レトロのエロ雑誌のコレクション置き場になっています。散歩の途中にそこに立ち寄って、趣味に興じるのも新平の日課なのです。
そういった趣味の部屋が、自宅以外にあるということにも憧れますね。ガレージ付きの事務所があったらいいなと想像するだけで、楽しい気分になれます。
【きょうの良事】
正月休みが明けて、ひとりの時間が持てて幸せ。
【きょうの料理】
蟹の爪のシチューです。殻付きはやはり食べづらいですね。