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当ブログをご覧いただきありがとうございます。相続税専門の税理士の岡田隆行(okatakatax.com)です。
先日、四国税理士会主催の「税金相談センター」に担当税理士として従事してきました。四国税理士会高松支部は毎週金曜日に、税理士が持ち回りで相談を受け付けています。一コマ30分間で、税目を問わず税金の相談が可能です。
答えのない答え
税金相談センターに限りませんが、質問の内容によっては白黒はっきりとした応答ができない場合もよくあります。グレーゾーンというやつです。相続税であれば、家族名義預金などがまさにそうで、事実関係をよく聴きとってみたとしても、家族名義預金として亡くなった方の財産に加算すべきかどうか、判断が難しいことはよくあります。
そういった場合には、私の個人的意見としてはこうだと思いますと、相談者にお伝えするのですが、なかなか聞き入れてもらえないことがままあります。グレーゾーンなので、私が責任を取れるような問題でもありませんし、私の意見に無理に同意してもらう必要もないのですが、聞く耳を持たなのであれば質問しないでほしいというのが本音です。
そういったシーンで、「言うこと聞かないのなら好きにしなはれ!」とつき放し言葉を言ってしまいたくなるのですが、そこはぐっとこらえます。
恥ずかしい話ですが、数年前まではそういった対応をしてしまっていました。
つき放して得るものなし
つき放し言葉を使ってしまうと大抵の相談者は怒りのモードに入ります。どうすればいいのか分からないから聞いているのに、つき放されるものですから余計に不安を駆り立てられ、その不安が怒りに変換されるのです。
いったん怒りモードに入ってしまうと、それを納めるのには相当の労力を要しますし、クレーム問題に発展したりすると、他の方の時間と労力をかけてしまうこととなり、得るところがありません。
そういったことから、決してつき放した言い方はしません。相談者が自分なりの答えを持っているのであれば、こちらの意見を理解していただく必要はありませんし、おそらくそれは無理でしょう。
「議論を避ける」とデールカーネギーの「人を動かす」に書いてありました。災難を避けるのと同様に他人と議論をすることを避けなさいという教えです。それは、どんなに議論を交わして、その結果相手を言い負かしたとしても、それでも相手は自分の意見を変えることはないからだそうです。
人は常に自分が重要な人間だと思っていたい生きものなのだそうです。それは人類の進化の過程で遺伝子に刷りこまれた習性からで、群れでなければ生きていけない状況において、群れから排除されてしまうということは即、死を意味することだからです。
自分は群れにとってどうしても必要な存在でなければならないから、人は一度自分が言い出した意見をなかなか曲げようとはしないのですね。
人と意見が対立しそうになったら、「人が意見を曲げないのは自然なこと」と議論は避けたほうがよい結果となるのはまちがいありません。
【きょうのラッキーさん】心理カウンセラーラッキー
プライミング効果を利用する
見たり聞いたりしたことが、認知や行動に影響を及ぼす効果のこと。商品のCMにも多用されていて、消費者は自分でも無意識にその商品を選んでしまっている。例としてバイオレンス映画を見た人は行動が暴力的になる。ネガティブなニュースばかり見ていると、思考がネガティブになる。
それを良い方向に使うには張り紙。「愛と平和」「友愛」「笑顔一番」など前向きな言葉を目につく場所に掲げておくと自然にそれが目に入って無意識にそのような行動をとってしまう。前向き言葉を唱えるのも有効。
【おくやみ】
漫画家の鳥山明さんが亡くなられたそうですね。68歳とまだお若いのに。手塚治虫さんはじめ、漫画家で早世される方が多いですね。締切りに追いまくられる生活が原因なのでしょうか。
鳥山明さん、ドラゴンボールに出てくる緻密でユーモラスなメカが大好きでした。心よりご冥福をお祈りいたします。
【きょうの料理】
豚こまほか具材ごろごろカレーです。